洞山 <小さな島での大きな活動> [保存]
今日は、遠賀川の河口に浮かぶ、美しい島のお話です。
遠賀川の河口、右岸の突端に浮かぶ洞山。芦屋の方に限らず北九州から筑豊にかけてお住まいの方々は、この洞山の磯で波やイソギンチャク・ドンポと戯れたことがある方も多いのではと思います。名勝奇岩と言われ、多くの人々に愛されながらも、長年の風雪にさらされ岩が崩落するなど、このユニークな姿を失うかもしれません。
この状況を身近で目の当たりにする地元の方々が、とてもこのまま見過ごすことができないと、2005年より活動を始められ、2006年11月26日「洞山保存会」を発足しました。老若男女を問わず107名もの参加がありました。
洞山がそのユニークな形を保つ事が出来るかどうかは、奇岩の風化をふせぐ植生の力に寄る処が多い、との判断から、同会は樹木医を招き、この島の自然の植生にならった植樹活動が有効であるという活動方針を決定。きわめて自然体で理想的な活動と言えるでしょう。その活動はこの写真でご紹介するようにとても熱く、洞山に対する思いのこもったものです。
まず、洞山の山に落ちている木々の種を拾い、それを苗床で発芽させ、その苗を山に戻すという「やさしさと夢」に満ちた手法をとられています。
この活動は現在も精力的に続けられています。植樹だけでなく、洞山の土砂が流出しないように、杭打ちをし竹を使ってシガラ組を作ったり、町役場に協力支援を要請したりと多彩です。 また、洞山に残る史跡の保存や、背景にある歴史の研究、そして遠賀川から流れてくる大量のごみの問題など、自然・文化・社会の各領域に跨る問題に取り組むなど広範な活動となっています。
玄海国定公園に浮かぶ小さな「岩」と言ってもいいくらいの存在が、私たちに投げかける意味は、とても大きなものです。
写真提供:洞山保存会様
おはようございます。^^
愛着有る自然なのでしょうね。
活動そのものも、とても意義ある事ですね。^^
by keykun (2008-03-08 06:31)
keykunさん!
おはようございますm(_/_)m
いま海からご帰還ですか?シンクロしましたね。
今日は全国的に穏やかな、春らしい日。釣果はいかがでしたか?
いつもコメントありがとうございます。
by 赤か毛 (2008-03-08 06:35)
以前家族で訪れたときも、洞穴の足下は落ちてきた石が積もっていて、
崩落の危険を感じました。
「まず、洞山の山に落ちている木々の種を拾い、」という手法が、
生態系にも優しそうですし、自然を見つめ直すのにもよさそうです。
そして、子どもたちが参加しているのが何より。
後生に価値を知ってもらうことが大切ですね。
活動の種が芽を出し、根を張ってくれるといいですね。
by 二つ目草 (2008-03-09 10:48)
二つ目草さん、おはようございます。
子供たちが大きくなって、自分で植えた樹が大きくなって
尚且つ、洞山が保存されていれば、とても嬉しいでしょうし
洞山に対する愛着は、一方ならぬものとなるでしょう。
ほんとに、地域に根付くといいと思います。
by 赤か毛 (2008-03-09 11:53)
北九州市民でありながら洞山の存在は知りませんでした。
でもこの景観を保存しようと言う活動は素晴らしいこと
だと思います。
本当は自然に淘汰されて消滅してしまうのが自然の摂理
なのかも知れませんが、この景観を素晴らしいと感じる
のは人間だけでしょうから、その人間の手によって存続
していくというのはある意味人間のエゴなんでしょうね。
この会の広範囲な活動、是非頑張って欲しいと思います。
by wanwanmaru (2008-03-10 22:49)
wanwanmaruさん、こんばんは。
いつも鋭いコメントをありがとうございます。
おっしゃるように、自然の風化に逆らって踏ん張っているようにも思えます。
しかし、この洞山には平家や芦屋ゆかりの古来の豪族の墓など
自然景観に劣らず、歴史的景観もあるようで
そのあたりがビミョーです。
短絡して、コンクリートで固めるような「どこかの松」のように
なっていないのが救いですね。
今後もご紹介しますが、その史跡にまつわるイヴェントなども
なにやら楽しそうですよ。
by 赤か毛 (2008-03-10 23:00)
来年度から、芦屋町が動くようですね。
洞山整備基金、新設です。
洞山自体も、漁協から、
借り受けでなく、無償譲渡されるとか。
どうなっていくのか、
うまくいけばいいですね。
by caramelpapa (2008-03-19 08:32)